カバーのイラストがとってもいい感じです。
ページをめくるといきなり《取調室で》と、始まります。
こんなはじまり方で書かれては、先が気になる也ありませんか!アレックス・シアラーは読者を物語のツボにはめるのがとてもうまいです。
主人公のリビー(オリビア)はちゃんと年が書いていなかった気がするのですが、自分の考えを持っているしっかり者なので、推定10歳くらいかな?と、想像しながら読みました。
リビーとアンジェリーン(推定4,5歳)のママが、とっても変わった考えの人で、ヨーロッパでいうジプシー体質(一定の場所で働いたり、住んだりできなくて、いつも不定期に居場所を変えてしまうタイプ)でした。
そのせいで、リビーたちはイギリスで(当時)一番有名なデパートの中にこっそり住み着いてしまうんです!!
やろうと思ってもなかなかできるもんじゃありませんが、リビーのママはデパートに住むことを全然「変」とは思っていません。
でも、しっかりとしたポリシーを持っていて、
「商品としておいてあるものは決して勝手に自分たちのものにしない」「食料としていただくものは、確実に賞味期限切れになるものだけ」「従業員のシャワー室などこっそり使わせてもらったときは、使う前と同じかそれ以上きれいに掃除をする」など…。
勝手に住みついているのに、そのギャップが面白かったです。
最後のどんでん返しは、全く想像していませでした。
一体この、本に描かれていたない部分の水面下で何が起こっていたのでしょうか?
面白い意味で作者に「やられたな」と、思いました。
少々長い物語ですが、リビーのママの突拍子もない行動にハラハラしたり、デパート生活にドキドキ・ワクワクしているうちに読み終わってしまいました。
小学校の高学年くらいから、中学生。高校生の子さんたちにお薦めします。セキュリティー技術が発達した『今』は難しいと思いますが、犯罪でなければ、一度やってみたい生活でした。