スーパーに買物に行くと、今の時期、旬の柿が店頭に並んでいる。
しかし、ほとんどが種無し!!!
我が家は種ありが好きなので、わざわざ種ありの柿を買うために、
いつも通うスーパーでないところまで足を延ばさなければならない。
大変である。
柿の種・・・で思い出すのが、このお話だ。
有名な昔話なので、知っている人は多いと思う。
昔話の絵本は、様々な作家さんが文を考え、絵も十人十色。
今回手にした絵本は、やぎたみこさんの絵。
「ほげちゃん」や「おにころちゃん」の作者で、
注目している作家さんの一人。
お話の内容も、絵本によって若干かわってくるが、
この絵本では、母ガ二が死んで、
子ガ二は、栗・蜂・牛の糞・臼と一緒に、
猿を退治しにいく。
大きな臼にぺっちゃんこにされた猿は、
最後に何度も謝っておしまい。
意地の悪い猿を、うまく表現している。
表紙の絵からしてよくわかる。
カニも、結構リアルだ。
母ガ二のおなかから、ずぐずぐとわきだす子ガ二たちは、
とっても可愛い。
反面、牛のふんと臼に描かれた顔・・・
ちょっと、違和感を覚えた。
読んでて楽しかった点は、猿をやっつけるくだりで、
「その とたん。」とページをめくるタイミングがあり、
子どもたちに、いろんな想像をさせるところが、
気に入っている。
迫力満点の絵は、遠目もきくので、
おはなし会にはもってこいの絵本だと思うが、
絵がどちらかといえばリアルなので、
怖がる子どももいるかもしれないので、
その点だけ注意をしたい。
最後に、石崎洋司さんのコメントがある。
「さるかにがっせん」では、派手な仇討ちが注目されるが、
子どもたちの成長や、平和な暮らしへの願いが隠された
昔話でもあるらしい。
なるほど、そう捉えて読んでみると、また、違った世界が見えてきた。
面白い。
昔話は、やっぱり奥が深い。