中学に入ってから、なかなかこちらの薦める本を読んでくれなかった下の子が、実に久しぶりに、自分から「これ、読んでみようかな?」と、私の選んできた本の山から取り出して読み始めたYA文庫(いわゆる10代の少年少女向けのジュニア小説)作品です。
どうも、副題の“奇跡を生きる少女”というところと、
表紙絵の10代の少女の頭の上にのっている大きな青い蝶が気になったみたいでした。
裏表紙には
15か国で翻訳出版!
新しいYAだ。
予想できない結末だ。
『人間とは何か』という哲学に挑んだ作品。
本当に息が付けない面白さ。
文学的な推理小説だ!
と各国の本の紹介雑誌に載った紹介の一部が書きだされていました。
これだけいろいろ言われると、ゴチャゴチャしてる作品みたいで、ちょっと……と、思う人もいるかもしれません。
でも、出来たら、思春期の中高生くらいの人たちにはぜひ、手にとって読んでもらいたい作品。
正直、面白いです。舞台設定は近未来、
だから今の科学技術ではありえないことが起きていますが、もしかしたら「ありそう」な事件が描かれていました。
この本の表紙絵を担当された方が、いったいなぜ、こういう絵を描かれたのか、物語を読み進めていくと、ものすごくよくわかります。
文字は比較的大きめ、段落も多く、だらだら話を伸ばしていないので、とても読みやすいです。
「自分とは何か」と考えている人、それってどういうことなの?と、思う人、お薦めです。