いとうひろしさんの本は、とってもほのぼのとしたムードで
溢れていて、でも、奥深いメッセージをじんわりと感じられるから
読み終わったあとに、あたたかい感動が残るのでしょうね。
この本もまたそんな本でした。
春いっぱいのねむくなるような午後の野良猫との会話。
でもその会話によって、さっちゃんは気付かされます。
名前の大切さに。
そして読んでいる私達も、はっとさせられます。
自分に名前がなかったら・・・
たしかにそれは、足元にぽっかりと穴があきそうです。
持っていて当たり前だから気にしたこともなかった名前。
親が一生懸命考えてつけた名前。
子どもといっしょに名前のありがたさについて考えることの
できる1冊です。