「かっぱぬま」 みんなの声

表紙の絵がインパクトがあって読んでみました。
怖い話なのかなと思いましたが、ストーリーは日本昔話のような感じです。
悪さをしてばかりのカッパが、引きずり込んだ馬に返り討ちにあって、改心するというものですが、案外あっさりカッパが負けてしまうので、拍子抜けしました。

お話の中のイラストも吹き出しになっていて、マンガっぽく描かれているページもあります。
怖いもの見たさなのか、妖怪やおばけの絵本が好きなお子さんも多いと思いますが、この絵本は怖くないので、妖怪が苦手なお子さんでも楽しく読めると思います。

タイトルの頭が「こわいおともだちシリーズ」、表紙の文字も絵も色使いも怖そう…だからこそ気になって読みました。
ブチうまの前にかっぱが登場する場合は、すごい迫力でどうなることかとハラハラ。
かっぱの好物きゅうりは出てきませんでしたが、その後の展開というかオチは上手くまとまっていました。
かっぱの伝説というのは、子供たちに水辺の危険性を教える教訓的な伝承かと思っていましたが、ちょっと違っていて、でも面白いお話でした。

昔話に出てくるかっぱは、結構おどろおどろしくて怖いのですが、このお話では、それらしい話の流れはあるものの、実は一人ぼっちでさみしいと思っている気持ちがあるのだなぁと感じられる姿でした。
犬がかっぱになってしまうところが案外コミカルで楽しいです。
ぶちうまがいい味出していて、話の核になっているところがいいなと思いました。

表紙のダイナミックなかっぱでしたが、悪戯も長くは続かなかったですね。シロという犬を本当は食べようと思ったけれど、気に入ったので”かっぱいぬ”にして、相棒にしてました（笑）けんたが連れたはいいろのブチ馬は、かっぱより強かったので、沼には引きずり込まれないで、反対にかっぱが捕まっていました（笑）”たすけてくんろ〜〜〜”改心して、かっぱは、相棒のかっぱいぬとは勿論けんたやブチ馬におさらをかしてあげて、泳ぎを教えているのでとても楽しそうです。かっぱいぬは、いつもかっぱの傍にいるので幸せなかっぱだと思いました。

かっぱが出ると言う河童沼。
本当に住んでいました。
しかも、このかっぱさんは、悪さばっかりしていました。
ある日、たまたま、けんたくんが、連れて行ってしまった
ぶちうまが、かっぱより強かったようです。
太くて頑丈そうなぶちうまさん、頼りになりますね。
かっぱぬまで、かっぱが、ざばん！と、飛びだすところはどきんとしますね。

このお話は、河童が住む沼に人間や動物が近づいたら沼に引き込まれてかっぱの仲間にされてしまうお話でした。でも、けんたという少年が愛馬と一緒に沼に来た時に、河童はいつも通り馬を沼に引き込もうとしたのですが馬に逆に引きずられて捕まってしまいました。怖いようでなんかかわいらしい、そんな河童のお話がうちの子は気に入っていました。

このシリーズを読むときの決まりというのが載っているのでそれに乗っ取り読み聞かせするととても楽しかったです。
本当は絵もお話も恐くないものだったんですけど、「ひー！」とか横から怖がってくれるので、笑。
河童さん、怖いのか間抜けなのかよくわからなかったです。憎めない可愛いキャラクターでした。

「かっぱぬま」などと聞くと、ちょっと不気味で怖い感じがしますが、武田美穂さんの絵で読むと楽しいおはなしになるから不思議です。
かっぱが悪さをして、犬を沼に引きずり込むのですが、それを食べずに「かっぱいぬ」にします。そのかっぱいぬがかわいくて笑えました。
今度は馬を引きずり込もうとするいたずらがっぱ。でも馬の方が強くって・・・まぬけなところが憎めないですね。

武田美穂さんの絵はダイナミックです。
表紙のふてぶてしい絵に魅かれて、このかっぱはどんな悪さをするんだろうと思いきや…。
ぶち馬が怖かった。
危険がいっぱいのカッパ沼ですが、ブチ馬のおかげで秘密の楽しい場所に変わったようです。
びっくりどっきりしながら、笑える絵本です。