それほどページ数はないので、さらっと読めます。
ホラーっぽい怖さもありますが、後半を見るとファンタジー色が強い気がします。
主人公は一人でたくましく生きている漁師の少年。少年といっても一人で漁に出られるのですから、10歳以上15歳未満という年の頃だと思います。
この少年・ロンに起きた海でのちょっと不気味で不思議な物語です。
海の中から骸骨が出てきたときは、めちゃくちゃ怖かったですが、その骸骨がロンを襲うために登場したのではないことがわかってからのやり取りを経て、二人の信頼をはぐくむようなシーンが丁寧に描かれていて、ほんとにいい作品だなぁと思いました。
後書きを読んで、これが「ウェン王子とトラ」を描いた方の作品だったとわかり。なるほど!と、納得しました。
人と、人ならざる者との友情とか信頼関係みたいなものを描くのが本当にうまいです。
読んで損はありません。
小学校高学年から中学生・高校生くらいのお子さんたちにお勧めします。