一見草がはえているだけの地味な表紙だが、
<なんでもはかれる しゃくとりむしのはなし>と
サブタイトルを読むと自然に小さな緑のシャクトリムシが
目に入る仕掛け…
なんでも測れることをアピールしたシャクトリムシが
コマドリのしっぽを測ったことから次々に鳥たちの
自慢の部位を測ることになる…
フラミンゴの長い首…
オオハシの大きく太いくちばし…
サギの長い足…
キジの長いしっぽ…
小さいハチドリはまるごと…
そして最後にナイチンゲールに自分のうたの長さを測れと
おどかされたシャクトリムシは機転をきかせて大脱走に成功する。
こすり出し技法で表現したコラージュが白地に美しい…
フラミンゴやサギのページは特に構図がきちんと計算され、
しゃれたポスターを見ているようだ。
どのページもテキストが短いので、読み聞かせの時は一工夫。
子どもとシャクトリムシになった気分で
測る鳥の部位を指でなぞりながら
「いーちぃ にーいぃ さーん…」と数を数えるのも楽しい。
最後に逃げ出すところは早くしたり、遅くしたり
変えて遊んでみよう…