「ぞうでするする」 みんなの声

ある時ぞうが小石につまづいてひっくりかえってしまいました。でもぞうは「まあ　いいや」と言ってそのままでいることにしたのに、「ええ〜っ！」でした。ぞうは、みんなと遊びたくて鼻を伸ばして滑り台にしてみんなを遊ばせます。一人ぼっちでは寂しいからその気持ちはわかりました。みんな喜ばせようと必死になってぞうのを伸ばしてどんどん鼻は伸びてしまって元には戻らなくなってしまったけれど、「まあ　いいや」と満足そうにぱたぱたと耳を動かしたぞうに「ええ〜っ！」と唖然としてしまいました。その後はどうなったか気になりました。

つまずいて、ひっくりかえって、まあいいやって、そのまま？
これで、ほんとにいいの？？
その先も、ノンビリというか、ものぐさというか、とにかく動じない…いや動かないぞうさん。
動かないぞうさんとは対照的に、まわりはどんどん加速していきます！
擬音がいっぱいで、超すーるするの展開です。
ヘンテコだけど楽しいし、まあいいやって感じのお話でした！

長新太さんの絵本かと思ったら、違いました。
軽部武宏さんといえば、怪談絵本や『大接近！妖怪図鑑』など、ホラーなものというイメージだったので、こう言ったナンセンス絵本も描かれるんだ！とびっくりしました。
小石につまづいてヒックリ返ったぞう。でも「まあいいや」とそのままゴロンと寝転がる。そして鼻を伸ばして、みんなをすべらせて遊ばせてあげるのです。
「まぁいいや」と、なんともおおらかなぞうさん。一緒に読んでいた子供たちは、「えっ？！いいの？」とあっけにとられていましたが、ぞうはそれでいいみたいです。