「みんな、一人一人、いろんな個性を持っているんだよ」という、メッセージ色の強い絵本です。お母さんが作った絵本ということでしたが、この作者の方は、とてもすばらしい方だな、と思いました。
我が家の娘は1歳半で、まだまだ、早い内容でした。けれど、親の私にとって、とても考えさせられる1冊になりました。
「今の子供は、幼いときに喧嘩をしない、親からも教師からも叩かれることなく、痛みを覚えずに育つから、簡単に人を傷つけたり、殺したりするんだ」と、言われることがあります。世の中には、子供が犯罪を犯したり、被害者になったりする事件が多発しています。私も、子供を育てていくうえで、漠然とした不安を抱えていました。
でも、この絵本を読んで、少し、ふっきれた気がします。
「痛み」を知らないから人を傷つける、というのもあるでしょうが、その前に、「自分」や「他人」が、ひとりひとり、とても大切な存在なんだと言うことを理解させることが大事なんだと感じたからです。
この絵本を読んで以来、娘を、今までに増して、抱きしめてあげるようにしています。「あなたは、とても大切な存在で、パパとママの宝物なんだよ」と、しっかりと教えてあげたいと思いました。そして、「あなたと同じように、お友達ひとりひとりも、とても大切な存在なんだ」と。
今のところ、内容が早すぎたのか、娘のお気に入りの絵本ではありません。でも、内容が理解できるようになるまで、ずっと、読み聞かせてあげたい絵本です。娘が、自分や、家族や、まわりのお友達を大切にしてあげられる子に育ってくれるように、この絵本に、願いを託さずにはいれません。