生まれてから一度も、誕生日のお祝いをしてもらったことのないコブタ、バンブルアーディ。8才のお誕生日に、父さんと母さんがブタ肉にされちゃって、すてきなアデリーンおばさんに引き取られた。
そして、9才の誕生日。
バンブルアーディは、はじめて、お祝いをしてもらうんですが…。
最後まで読んで、もう一度読んで、これは、とっても深い話しなのかもしれない、と思いました。親子のこと、家族のこと、子どもをめぐる現在の社会の問題などなど。
そして、絵。
絵が、怖いです。
表紙の、邪悪さがただよう8才のバンブルアーディ。
お友達の禍々しい仮装。
怒ったときのオバサンの凶悪な表情。
最終ページの、おばさんとバンブルアーディの暖かいイラストに救われますが、読んでいる途中は何とも不快、胸が苦しくなります。子どもには、かなり、強烈な印象を残すのではないかと思いました。なので、子どもに読むなら、☆2つ、です。
何度も読みたい本ではないけれど、時々、手にしたくなる予感がする、大人向けの一冊です。