大人の私は、最初に読んだときどうしても、唐突に始まる物語にうまく入り込めないように感じましたが、クレリアが消えるシーンには思わずびっくり!そこでやっと自分が思っている以上に物語に入り込んでいることに気付きました。
どこから来たのか、何で歩き疲れているのか、一体どこに行くのか?全くナゾの生き物、クレリアに、子どもはもう夢中です。クレリアを一生懸命探したり、不思議なことは全部クレリアのせいにしてみたり。全くクレリア探しにも参加せず、興味のなさそうだった子が、他のあぞびをしながら『今ここにクレリアいたんだよね。でも木の上にぴゅーってとんでっちゃった』なんてぽつりと言ったり。手作りのクレリア人形も用意しましたが、どうやら子どもはそんなものがなくても時々クレリアが見えるらしいので、逆に「ここにいた!」なんて答えを提示したくなくなり、クレリアちゃんは私の引き出しで眠りっぱなしです。