待望の最新作!感動の嵐・・という見出しでテレビや書店にも3作目が並んでいました。
1作目、2作目ともに違和感を感じていた私にはなぜここまで話題に上がるのかという事が理解しがたいです。
それなら、読まなければいいと思われるでしょうが、絵本が好きな者の一人としては、やはり話題作には目を通さずにはいられませんでした。
そんな思いを抱きながら読ませていただきました。
正直、3作目も・・。私には生の素晴らしさも命の尊さも伝わってきませんでした。
(これはあくまでも私の主観です)
初めは、ママがまだ生きている頃の親子のやり取りから始まります。
のぶみさんの絵本に登場する子どもやママは少し品がないというか、わざと等身大の子どもの姿を描いているのでしょうが、それが重大な死のテーマを扱う絵本では軽々しく感じてしまうというかそのあたりがまず違和感があります。
4歳の子どもがパンツでママの涙拭くでしょうか?いくら、やんちゃな子でもパンツで涙拭かないと思います。ただ、絵本を読んでいる子どもにはパンツで涙を拭くという描写にだけ着目して笑うでしょう。
「ちょううけるー!」なんていうでしょうか。その他にも服が破れてボヨーン、悪だくみばばぁという言葉の使い方・・わざとコミカルに描かれているのでしょうが、いのちのテーマにはそぐわないし、品がないように感じてしまいました。
伝えたい大切なテーマとして「人の命」、「人の死」をあげるのであればそういう笑いはいらないかと。
少なくとも私は、子どもに大切な人との別れや命の大切さを教えたいと考えるなら笑いを必要とはしないでしょう。
でも、それがのぶみさんの描く世界なのでしょうね。
ご自身の人生も逆境を乗り越えてこられたような波乱万丈な方とテレビでも拝見したことがありますので、様々な人生経験から描かれているのであろうとは察します。
他の作品では、夢のあるストーリーのものもたくさん描かれておられる作家さんなのに・・とても残念に感じてしまうのが私の正直な思いです。
でも、かんたろうが、お母さんが亡くなるという辛い経験をしたにもかかわらず、すくすくと育って、おばあちゃんも健在で・・
無事に立派な大人になっているという点は安心しました。
かんたろうが素敵な奥さんとめぐりあえ、ママによくにた可愛い子どもにまで恵まれたというハッピーエンドがあったので・・良かったです。
ママも、これでやっと安心しておばけにならずに天国へ行けますね。