子どもには高校生ぐらいになったときに贈りたい絵本。初めて読んだときは、作者のメッセージがよく理解できずにいました。でも今振り返ってみると、これは「実学」と「虚学」のことを言っているのかなーと。
世の中、実学で支えられていることがほとんどなので、この存在は抜きに語れませんが、物やお金ばかりを追求しても人間は幸せになれません。そこに芸術(音楽、美術、文学すべて)が登場し、たとえ実際の物として残らずとも、人間の心を豊かにする音、色、空間、時間……思い出を提供するのだと、レオ・レオニは言いたかったのかな。
わたし自身の生き方も自然体で行けば虚学に位置するので、フレデリックの存在は大きな心の支えです。これって、小さな子どもには理解しにくいことでしょうね。息子、娘が成長したら、ママはこんな生き方を選択したんだよと、フレデリックに触れながら話せばいいですね。
小さなうちは、光や色や言葉を集めるってどんなことだろう、と空想の世界に遊ぶことで十分だと思います。