ライオンの子供といっしょに遊ぶぼうやの姿がとっても印象的で、ライオンの子供もぼうやもとっても幸せそうで微笑ましい感じがしました。お互い大好きで大好きで仕方がないんだなというような感じで、見ていると愛おしくなりました。
お父さんにライオンを草原に連れて行かれる時のぼうやの表情もライオンの子の表情も何とも言えず、とても可哀想になりました。でも、もし実際に自分の身にライオンの子がやって来てもきっと同じ状況になってしまうんだろうな、そう思いました。ライオンの子はライオンの子。草原に戻してあげない限り人間といっしょに生活をすることは出来ないし、本当にライオンの子にとっては過酷になるけれど仕方のないことなのかな、とも思いました。
ただ、人間の世界も大変ですが、動物たちはもっと生きるために一生懸命で過酷な人生を送っているんだな、と思いました。ライオンが草原に戻り一人ぼっちでいる姿は、何とも言えず可哀想でなりませんでした。
ライオンが徐々に草原で大きく成長していく姿の背中には常にぼうやのセーターが有り、いつかきっとぼうやにまた逢いたい、ぼうやのことは忘れたくない、とライオンが言っているかのように感じました。
ライオンは家族に出会えないままでしたが、ぼうやと奇跡の再会が待っていたので嬉しかったのですが、最後は本当に辛い結末になっていてすごく悲しかったです。
ライオンは野生動物でも心が有り、ぼうやのことを思う気持ちは常に変わらず、またぼうやもライオンのことを常に思っていたんだな、と思うと胸が熱くなりました。
とても素敵な絵のタッチととても胸に響く文章でこの絵本はとても心に響く絵本だと思いました。ぼうやとこのライオンの友情、そして愛はずっとこれからも続いていくんだろうな、と思いました。
子供に読んであげてもとても分かりやすい文章になっているし、文章自体もそれほど長い文章ではないので子供も飽きることなくじーっと絵を眺めながらお話を聞いていてくれました。子供達と一緒に野生動物たちの生活の姿を考えたり、話あったりする機会にもなったと思います。
ちょっとしたプレゼントにはもちろん、動物が大好きなお子さんにプレゼントをしてあげると喜んでくれると思います。
とても素敵なお話なのでオススメです。