「まもりぼしさん、かわいいな」
息子は表紙の絵を見てとても気に入ったようで、夜のねんねのときに読んでとおねだりされました。
年少さんの息子は、とってもマイペースな男の子です。あいちゃんがごはんを食べたりお着換えに時間がかかってしまうところは「おんなじ!」と共感していました。幼稚園の先生は「いつもずのんびりマイペースを保ってはります(笑)」と、ゆるやかに見守って下さっているため、息子はあいちゃんがどうして落ち込んでいるのか分からないようでした。
「せんせいに『もうたべられない』っていったらいいのに」とか「じぶんでたのしいことをしたらいいのに」とか、大人が顔負けのポジティブリアクションで、「いっそ君がまもりぼしさんになったらいいのにね」と読んでる私が笑ってしまいました。
それでも、
「いいな、まもりぼしさん。ぼくにもいるのかな」と羨ましそうにしていたので「いるんじゃないかな?」と答えると、嬉しそうに「どこかな。ようちえんのバッグかな」とニコニコ。そうしてその夜は息子のまもりぼしさんがどこにいるのか、眠りにつくまで2人で想像しながらおしゃべりをしました。
息子の可愛らしい寝顔を見ながら、もうずいぶん前、この子のお兄ちゃんに当たる長男をはじめて保育所に預けた日のことを思い出しました。
「私がいない間、ずっと泣き続けていたらどうしよう。先生方にご迷惑をおかけして、困った子だなと思われちゃったらどうしよう。」
別れ際の泣いている我が子のことが頭にこびりついたままその日を過ごすお母さんたちの柔らかなハートをそっと包み込み、子供たちの笑顔を守ってくれるような存在。まもりぼしはお母さんたちの願い星でもあるのだろうな、と思いました。
初めての登園前夜、「うまくいきますように」とお母さんがまもりぼしに願いを込めて読み聞かせる、そんなお話なのかもしれないですね。