とんでいった ふうせんは」 みんなの声

とんでいった ふうせんは 作:ジェシー・オリベロス
絵:ダナ・ウルエコッテ
訳:落合 恵子
出版社:絵本塾出版
税込価格:\2,200
発行日:2019年09月24日
ISBN:9784864841528
評価スコア 4.78
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みんなの声 総数 40
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  • 生きていくなかでどんどん増えていく、思い出という風船。

    ぼくは弟に風船を見せてあげるし、おじいちゃんからは色とりどりの風船を見せてもらう。
    そんな大切な時間がいつまでも続くと思っていたのに……。

    大切な誰かと、同じ風船を持っていることは、かけがえのない宝物だ。
    だけど、年をとって風船を持っていられなくなったおじいちゃんだって、僕の大切なおじいちゃんだということは変わらないのだ。

    とんでいったふうせんは、振り返ればそこにあったんだね。
    もう追いかけなくったっていい。
    何度でも風船の色やかたちを、聞かせてあげるよ。

    あっ、今こうしている時間も、おじいちゃんとぼくの新しい風船だね。

    投稿日:2020/08/04

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  • 大切に守りたい思い出

    • てつじんこさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 男の子10歳、男の子8歳

    認知症がどういったものなのか、風船のたとえを使って分かりやすく表現されていて、すごく理解できました。
    誰だって認知症にはなりたくないだろうし、周りの大切な誰かに認知症になってほしくないと願っていると思います。けれど、そんな思いとは裏腹に、誰だって、認知症になる可能性はあるのでしょう。
    大切な人が、思い出の風船をどんどん手放していくのをそばで見ている人はつらいことでしょう。けれど、大切な人が思い出の風船を手放していることに気づけるということは、その思い出が、ちゃんと受け継がれているということになるのではないかと思います。そんな時、受け継いだ風船を、大切に守っていけるような人になりたいです。

    投稿日:2020/08/04

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  • 不安と寂しさ

    • みいのさん
    • 60代
    • その他の方
    • 東京都

    認知症についての不安は、2つあります。
    身近な人が認知症になる場合と、自分自身が認知症になる場合です。

    身近な人、とくにいつも一緒にいる身内が認知症になったら、このお話のように冷静に優しく接することができるのか、あまり自信がありません。
    頭でわかっていても、なかなか現実を受け入れられないと思います。

    自分自身が認知症になったとして、今までの出来事を次々と忘れてしまう状況は、想像を絶する不安と、寂しさと恐怖ばかりでしょう。
    あらためて健康に感謝し、良い思い出はカラフルな風船に詰め込んで、手を放さないで大事にしておきたい気持ちです。

    投稿日:2020/08/01

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  • いいお話でした

    私はいくつのふうせん=おもいでをもっているのかなと振り返る機会となりました。
    また、自分の持っている楽しかった思い出をこどもにたくさん話したいなと思いました。
    こどもも色々な思い出をつくってたくさんのふうせんを増やしてほしいと願います。

    投稿日:2020/08/02

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  • 素敵な認知症

    人が持っているたくさんの想い出を、ひとつひとつ色の違う風船にたとえています。共通の想い出は、同じ色の風船です。
    そして、その風船を放していくということで、認知症という病気を表現されています。
    想い出をなくすことは悲しいことだけど、こんな風に考えたら、少し優しい気持ちになれますね。

    投稿日:2020/07/28

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  • 私も「ぼく」と同じ。

    この絵本を読んでいる途中から認知症になってしまっていた大好きなおばあちゃんの事、そして大好きだった叔父の事を思い出しました。本当に認知症と言う病気は家族にとっては切なくて本当に辛い病気です。私も二人が認知症になってしまって少しずつ記憶がなくなって行っている事に気が付いた時は本当にどうしたら良いのか分からないだけでなく、凄くイライラした気持ちになってしまいました。今までのおばあちゃんじゃないんだ、今までの叔父じゃないんだ。本当は大好きなおばあちゃん、大好きな叔父なのに、認知症の症状が進むにつれてだんだんと現実が受け入れられない自分がいて、本当に自分自身との葛藤でした。でも、大好きだからこそおばあちゃんや叔父との思い出は一生忘れないと思うし、二人の事は子供達にも話伝えておきたいと思っています。例え子供達は二人に逢えていなくても。

    この絵本のお話は本当にこの病気になってしまっている家族の切ない思いを凄く正確に表現してくれていると思いました。また、どうしてあげたらよいのか、その答えを静かに教えてくれているとも思いました。私もこの絵本をもっと早くに知っていれば、必死になって看病をして頑張っていた私の母親も、随分と気分が変わっていたかもしれません。そして私自身も認知症になってしまっていたおばあちゃんと叔父に対する態度がもっと変わっていたかもしれません。

    また、風船を思い出に例え、空に風船が消えて行く様子を描いていることも凄くイメージし易くて、切なさが凄く伝わって来ました。

    凄く心に響く1冊だと思ったので、この絵本を介護で一生懸命叔父やおばあちゃんのために尽くしてくれていた母親に贈りたいと思いました。母親ももう若くは有りません。いずれ認知症になってしまうかもしれません。でも、この絵本を読んでもらっておく価値は本当にあると思います。元気でいてもらいたい。だから読んでもらいたい。

    本当に素晴らしい1冊でこの絵本を読み終えると本当に心が熱くなりました。一生懸命認知症の方のご家族の介護をされている方にはもちろん、どこのご家庭にもこういったケースが有り得る事が有る、という事からぜひ1冊は持っておいてもらいたい、そうする事で万が一ご家族が認知症になってしまった場合でも認知症になってしまった方に優しく寄り添ってあげる事が出来るのではないか、と思います。そんなすばらしい1冊だと思います。本当にお勧めです。

    投稿日:2020/07/25

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  • 思い出とは…

    大切な思い出が沢山のカラフルな色の風船に表していて、
    キラキラしてる。
    そんな思い出を忘れてしまうと、風船が飛んでいってしまうのは悲しい。
    歳をとると、忘れたくない思い出も忘れてしまう事がある。
    そんな悲しい事ではあるが、周りの身近な人が思い出を覚えていてくれる。
    そうやって思い出話は消える事なく、人々の間に生き続ける事が救いだと思った。

    投稿日:2020/07/26

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  • できれば、そうならないようにしたいけれど、それは叶わないかもしれません。
     私もこの絵本のおじいちゃんのように、「記憶」という風船を手放すことになるかもしれないのです。
     今の言葉でいえば「認知症」。
     この絵本は、やさしい文章とやわらかな絵で描かれていますが、「認知症」をまっすぐに見つめた作品になっています。

     少年はいくつもの風船を持っています。
     お父さんとお母さんは少年よりたくさんの風船を持っています。
     おじいちゃんは、それよりももっと多くの風船です。
     この絵本で描かれる風船は「記憶」です。
     おじいちゃんは少年に風船の中のたくさんの話をしてくれます。
     おばあちゃんと結婚した時の話だとか。
     そして、少年はおじいちゃんと同じ風船も持っています。
     それは、おじいちゃんと釣りに行った時の「記憶」。
     そんな大事な風船を、おじいちゃんはひとつずつ手放していきます。
     最後には、少年のこともわからなくなっていました。

     忘れるという悲しい症例を、この絵本はやさしく描いています。
     けれど、この絵本には最後救いが描かれています。
     おじいちゃんの風船は、いつの間にか少年が持つ風船になっていたのです。
     おじいちゃんが語ることで、風船が少年にバトンされたのです。
     おじいちゃんから「記憶」は消えていきましたが、その「記憶」を少年が受け継いでいきます。
     私たちはそのようにして、生きるということを繋いでいくのだと思います。

    投稿日:2022/04/10

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  • 誰かが覚えていてくれるなら

    きれいな優しい色のふうせんに惹かれ、手に取りました。
    とんでいくふうせんを、おじいさんの記憶や思い出として描いています。
    だんだんとおじいさんの手から離れ、ふうせんは少なくなっていくけれど、代わりに孫が風船を持ち、寄り添います。
    認知症を、こんなにも優しく伝えられるのかと感激しました。
    誰かが覚えていてくれるなら、記憶がなくなるのもこわくなくなるかもしれません。
    大人にもとても響くお話でした。

    投稿日:2021/08/12

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  • 涙があふれる一冊

    60代で認知症を発症した母をなかなか受け入れられない私たち家族は、毎日悲しみ、絶望し、行き場のないむなしさにさいなまれました。

    この絵本を読んだ時、心の底から母への感謝が湧いてきて涙が溢れました。病以前の母も今の母も変わらず私たちの大好きな母であること。

    たくさんの大人に、この絵本を贈りたいと感じました。

    投稿日:2021/03/25

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