ころ もこ めか もけけ け け け (本文より抜粋)
そんな絵本。
意味不明の絵と、擬音語のような言葉がちりばめられた一冊。
読者がいかようにも解釈したり、楽しんだりできる。
私はさっぱりわからなかった。前衛芸術の一種だと思ってみた。
他の人のレビューを見ると、いろいろな楽しみ方があるようで驚く。自分がさっぱり面白くなかったものであっても、それを面白がれる力・感性がその人にある。なんと羨ましい。
40才でこの絵本を読んだ(見た、体験した)のだが、たぶん、子どものころにこの絵本に出会っても、よさがわからず困惑していそうな気がする。話の筋がないし、ページごとに絵や言葉の関連性がないし、何を伝えたいのかもわからない。作者の意図を予測して、「いい子」のふりをして、模範解答的な態度を示そうとしていた子どものころの私には、いちばん苦手な分野だと思う。
三つ子の魂、百までとはよく言ったものだ。今も、私は「意味」を求めてたり、「何か役に立つもの」を求めている。絵本にすら!
考えるよりも感じろ〜
芸術家が作っただけのことはある。
ただ、意地悪なことを考えたのだが、無名な作家が作ったならば、これほどまで版を重ねることがあっただろうか?手元の本は2017年で44刷。どんな作品が世に出て広まるのか、予想が付かないものだとつくづく思った。
いろんな意味で既成概念を覆された作品だ。
害はないので、頭が固い人や現状を打破したい人は、一読してみるといいかもしれない。破壊力がある。