廃墟となった灰色の街に、赤いアンナのオーバーがとても印象的です。戦時中、街にはけが人が溢れ、建物が破壊され、着る物・食べる物が手に入らなかった…。息子と一緒に、そんな時代背景を探りながら読んだ一冊はクリスマス前にあたたかなひとときを提供してくれました。
一着のオーバーができるまでの経過は「ペレのあたらしいふく」に通じるところがあり、「アンナ…」を読み終わった後に息子からは「ペレ…」のリクエストが。いずれにしても昔の人は苦労して、ひとつひとつの物を手に入れたこと。その過程に携わった人々との触れ合いが、できあがった物を通して温もりとして伝えられること。そんなことを二人で確認しあいました。
絵本ナビを通じて素敵なクリスマス絵本に出会えて感謝! 絵本の素晴らしさが集約された作品の一冊です。