本物そっくりなだけでなく、瑞々しく、活き活きとした絵が魅力です。
冬、葉が紫に変色し、一部が枯れた小さな株が、温かくなるにつれて徐々に葉を茂らせ、つぼみができて・・・イチゴの受粉に欠かせない虫たちや、イチゴの実を病害虫から守る敷き藁らしき物まで丁寧に描かれています。
果物としてのイチゴは、イチゴという生き物(植物)の一部であり、命の一部であることが、伝わってきます。
本の最初の方に「イチゴ」という植物と、「イチゴの実」の違いをさり気なく示す文がありますので、作者も果物としてではなく、命としてイチゴを描きたかったのかな?と勝手に考えています。
プランターでイチゴを栽培したせいか、子供は4歳になってもよろこんでこの本を読んでいます。