初めて読んだ時から、立ち上がって、跳ね上がって、声を上げて、
夢中になって聞いたおはなしです。
トロルを怖がり、ちいさいやぎのがらがらどんを心配し、
おおきいやぎのがらがらどんに大声援を送り、
最後には、ぴょんぴょん飛び跳ねながら喜びを共にしていました。
何度読んでも、初めてのときと同じ喜び方をします。
そこが、こどものすごいところだな、と思います。
子どもの心は、本当に柔軟で、純粋なんですね。
そんな感動を、毎回毎回子どものリアクションから味わえます。
娘が好きなのは、それぞれのやぎが橋を渡るときの音。
「かた こと かた こと」
「がた ごと がた ごと」
「がたん、ごとん、がたん、ごとん、
がたん、ごとん、がたん、ごとん」
それだけで、やぎの大きさや、強さ、内面までも伝わってくる
ようですね。
そして、おおきいやぎのがらがらどんが、「さあ、こい!」と
鼻息を荒げている絵に、娘はいつも笑い転げています。
瀬田貞二の名訳とともに、マーシャ・ブラウンのすばらしい絵が
子どもの心を惹きつけます。