「はっぱのおうち」 みんなの声

　「はっぱのおうち」のひとの絵本だね。
　４歳半孫娘が、「まほうのえのぐ」を手にしたときに、発したことば。
　林明子さんの絵本も６冊になりますが、１年前に手にしたこの絵本が、孫娘にとっての林明子さん絵本の原点になっていたのかもしれません。

　小さな子の目線にたって、こどもが身近な自然を体験し、自然に共感していく姿を、優しく包み込むように描かれた絵本。読む大人にもふと感じさせてくれるものがあるのではないでしょうか。
　小さな子が小さな虫や葉っぱと戯れているときに、一緒にしゃがんで、聞こえるか聞こえないような小さなつぶやきを、ゆっくりした時のながれの中で聞いてみようかな・・、と。

大好きな林明子さんの絵にひかれて購入しました。優しいタッチの絵と色、そしてまさに「こんな表情する！」といいたくなる子供の表情をしていますよね。文も優しい語り口とリズムのあるもので読んでいて楽しいです。
1歳2ヶ月の娘に読んであげると雨が降ってきて「ほっぺにぽつん。」のところで、自分のほっぺを指差して絵と同じしぐさをします。そのしぐさをしたまま私の顔を見て目を輝かせてにっこり、するんです。その後「はなにもぽつん」でも鼻を指差しにっこり！とても幸せな気持ちになります。何度も読まされる事になりますが、「これ読んで」と言わんばかりに寝るときに本棚から持ってくる様子はとてもかわいいです。
昔、自分が子供の頃、遊んでいて雨が降った時に木の下によく雨宿りしたことが思い出されて、自分の思い出とも重なり不思議な幸せ感を感じることができる1冊です。

いいなぁ、こんなおうち。
子供だったら何だか秘密基地っぽくって
うらやましがるかも。
はっぱのおうちの中へ次から次へと虫達が
こんにちは〜。
でもちょっとこの虫達がさちちゃんのお顔に比べると
かなり大きい...。
ちょっと心細くなる雨宿り、
でもこんなにたくさんの虫達がひょっこり現れてくれたら
楽しくなりますね、きっと。
林さんの描く子供の顔って本当に可愛いです。

雨が降ってきました。さちははっぱでできたおうちに隠れます。そこにはいろんな虫がやってきます。

すっごく優しい挿絵です。さちも虫たちもすごく親近感がわく絵です。このはっぱのおうちはさちが入れるだけの小さなおうちですが、昔々、自分が小さかった頃、こんな隠れ家（？）が欲しかったのを思い出しました。
本に出てくる、秘密基地みたいなのって、なかなか実際にはありませんよね。
この本を読んで自分がそんなこと思ってたなぁって思い出しました。郷愁に浸れる絵本です。

外で遊んでいると急に雨が降ってきた。でも大丈夫、はっぱのおうちで雨やどり。するとカマキリやちょうちょやテントウムシがやって来て、一緒に雨やどり。
雨が顔にあたったとき、カマキリが現れたとき、テントウムシがとまったとき、お日様が照ってきたとき・・・そのときどきに見せる表情はとても豊か。驚きや喜び、嬉しさや怖さ・・・さまざまな感情もとても巧みに表現されています。
はっぱのおうちも素敵。子供はこうゆう隠れ家みたいなの好きですね。子供の世界を知る良いきっかけとなる作品です。

突然の雨。
はっぱのおうちであまやどりをしていると、次々に虫達もあまやどりにやってきます。
表情豊かな主人公のさちは、ほのぼのさせてくれます。
雨がやんだページになると、決まって娘は、「やんだよ〜。おかあさんとこ行こう。」
と、さちより先に言ってます。ほっとするのでしょうか。
雨の日、虫達は、こんなはっぱのうちであまやどりすることを、そっと教えてくれる絵本でもあります。

お話も小さい子向けでかわいらしいし、林明子さんの描くさちちゃんの表情もいきいきしてていいのですが・・・虫が苦手な私には、ちょっと、かまきりさん大きすぎない？虫さんたちといっしょのおうちはいや〜と思ってしまいました（笑）。
でも、私のような虫嫌いにしないためにも、小さいうちからこういう絵本で、仲良くなっておくといいかも？！図書館に返すまで、次女には何度も読んであげよ〜っと（笑）。

突然の雨ではっぱのおうちであまやどり。
そこへいろんなお客様がやってきます。
雨がやむまでの数分の出来事を、さちちゃんの豊かな表情と、やさしい語り口でほのぼのさせてくれます。
雨が上がった後の日の差した風景が目に浮かぶようです。
この絵本は祖母が入院していた病院の絵本コーナーに私を連れて行き、当時小さかった私の娘に似ている絵本があるよーと、教えてくれたものでした。
脳梗塞で倒れて、リハビリをしていた祖母だったので、娘（孫）のことを覚えててくれたのだととてもうれしかったのを覚えています。
祖母はそれからも林さんの絵が大好きなようで、リハビリで始めた貼り絵を林さんの絵を参考にがんばっています。そんな思い出も合わさったとても大切な一冊です。

はっぱのおうちってどういうことだろう？と思いながら読み進めました。
林明子さんの絵は線がやわらかで愛らしい。心落ち着く絵と話の展開。虫さんとひとつ屋根の下の家族のように。本のタイトルも納得。かわいいご本でした

さちが庭で遊んでいると、ポツン、と雨が降ってきます。
「でもへいき」と、さちは葉っぱの下で雨宿り。

大きな虫たちや、シェルターのような葉っぱなど、さちのあたまの中に広がる世界をみせてもらっているような感じがします。

穏やかで、ちょっと幻想的な一冊。