私が小学生の頃、教科書に載っていたのか先生が読んで下さったのか・・。
とにかく印象に残っている1冊です。
なつかしく手にとると、おばあさんのセリフなどは自然と口からでたほどです。
戦争が激しくなったころの北の小さな島に暮らすキツネの親子。
とうさん、かあさん、ぼうやぎつね、ちびこぎつね。
人間の親子と同じように、親は子供たちの成長を願い暖かく見守り、
子供たちは両親からいろいろなことを学び、時には甘え、仲良く
普通に暮らしていました。
しかし、戦争はそんなきつねの家族でさえ、バラバラに引き裂きます。
かあさんぎつねが「わな」に捕らえられたちびこにえさを運ぶ姿には
涙がこみあげます。
力をもたない弱い者が犠牲になる戦争。
「きつねたちは何も悪いことしていないのにね・・」という息子。
戦争とはどんなものであるのかが小さいうちから学びとれる作品だと思います。
いつまでも、その気持ちを忘れないでと願わずにいられません。