自信を持っておすすめします!
まず面白い!!
あらすじなどを読まずどんなお話かな?とタイトルと表紙をみて想像しながら読んでみました。
良い意味で期待を裏切られました!
想像していたものとは違って、面白くて読後は読んで良かったなぁ〜!!と思えました。
そして絵がとても丁寧に描かれており、眺めていて楽しいです。
端の方の細かい部分や色使いなど、しっかり見たくなりました!
「カッパ」特に「カッパーノ」としてシンボルでもある大切なおさらがカラスに奪われるところからはじまり、奪われたおさらを探す旅がはじまりました。
旅に出てからというもの、複数のページにわたっていろんな場所で、みつけ絵本になっているところが、遊び心とワクワクがあってたまらないです!
カラスとおさらを見つけたときは「あった!」と思わず心の中でさけんでしまいました。
次はどこに出てくるかな?と夢中になれるので、お子さんと一緒に読んでいたらもっと楽しめるのかなと思いました。
映画館の場面では、一瞬、あれ?と思うもののスクリーンをみて納得。クスクスしてしまうユーモアも盛り込まれています。
終盤ではおじさんの食べようとしていたピザもおさらもダメにしてしまうのに、そんなカッパーノの話を聞いて優しく寄り添ってピカピカのアイテムを譲ってくれたおじさんはとても優しいなと思いました。
噂はこわいです。良いことも悪いことも含め、自分ではない自分がつくられます。
でもカッパーノはそんなものに負けなかった、心のたくましい主人公です。
カッパーノはおしゃれさんで冒頭と最後にみんなの注目の的でありますが、外見だけでなく内面も魅力的であることに自信をもってくれたらいいなと思いました。
カッパーノが新しいアイテムを頭にのせるようになり、みんながまねをしたり、思い思いのものをのせて、個性が出てきました。今は誰が何をのせていても、面白おかしく指摘するひとはもういません。
この絵本の中でも現実世界でも、
みんなそれぞれ好みが違うこと、同じではないことを互いに認めあって、「それとても素敵だね!」と言える環境になったらいいです。
とても素敵な作品、ありがとうございました。