初めて読んでからもう何年も経ちますが、たまに手に取って自分の本だから印をつけてあるところをパラパラ見ます。
表現の中ですごく「わかるなあ・・・」と思うことが多いからです。
たたみかけるような表現で、たとえば「心臓をギューとわしづかみされているような」「エレベーターでどこまでも落ちていくような」痛みを伴う孤独感。ただひたすらそれが通りすぎていくのを待つ・・・なんて、経験していなくても近い気持ちになったような気がしました。そういう箇所が何カ所もありました。
中学校にいけなくなった主人公のまいが母方の祖母の家でしばらく暮らします。そこは「狭い教室という重く煮詰まったような人間関係に身動きもとれないような気がしていたのが嘘のような」ところにまいには思えました。この表現で想像できます。
そこで魔女修行という名の「人間として大切な事」を学ぶのです。
このおばあさんのような生活はもう私には出来ませんが、本当は学んでこなければならなかった事だと思います。おばあさんに年が近い私は果たしてまだ見ぬ孫に教えることが何かあるでしょうか???
私も魔女修行しなくては・・・と焦りを覚えました。
特に女の子と近い未来のあばあさんにお勧めします。でも小学館のこの本、もう手に入らないのですよね。小学生にはこの小学館のがいいのですが・・・重版を切に希望します。