渋い青色の背景に、緑のかえる。
地味な、小さな絵本です。が、ちょっとしたたかな4ひきのかえるたちが、生き生きと、伸び伸びと描かれています。
亀や鷺に襲われて、隠れてしまうかえるたちを探そうと、子供たちが、身を乗り出して、目を凝らして聞いてくれます。
たくさんの卵が、魚に食べられてしまったり、冬になると冬眠したり、自然の営みと、ユーモア溢れるかえるたちが、しっくりと、ひとつのお話としてまとまっています。
最小限の文章に、無駄な装飾の無い、青と緑、2色だけの絵。余計なものが、すべてそぎ落とされた、モダンでシンプルな美しさが、初版から50年の、時を経ても、子供たちを、夢中にさせます。