くまとやまねこ」 みんなの声

くまとやまねこ 作:湯本 香樹実
絵:酒井 駒子
出版社:河出書房新社
税込価格:\1,430
発行日:2008年04月
ISBN:9784309270074
評価スコア 4.71
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みんなの声 総数 68
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68件見つかりました

  • 感動する作品です!

    この作品は、第一回MOE絵本屋さん大賞の1位になった作品の一つです。

    内容としては、ある日、くまのお友達である、小鳥が亡くなってしまう所からが始まりです。そして、くまは、小鳥が亡くなって寂しくなり、家にずっと閉じこもっているのです。

    そして、数日後、久々に家から外へ出て行ったくま。そこで、やまねこと出会います。やまねこは、楽器を持ち運びながら、色々なところで音楽を弾き、世界中を旅しています。そして、くまは、やまねこと色々な話をします。

    そして、最後は、くまとやまねこは、旅に出ることにしました。

    そのような物語だったと思います。

    この物語は、「死」をテーマとした作品です。この物語に出てくる小鳥が死ぬことは、誰だって悲しいと思います。私たち人間だって、どんな人も、いつか必ず死ぬのです。そんな、「死」をテーマとした作品は、重くなる気持ちがあるのですが、この事を知り、死ぬのは誰だっていやでも、「死」というものに向き合うことが大切だということが、この絵本に表れています。

    そんな「死」と向き合う作品であって、こんな感動する絵本作品であってとても良かった作品でした。

    ぜひ、読んでみてください。

    投稿日:2010/06/15

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  • 絵本屋さん大賞第一位

    • たれ耳ウサギさん
    • 40代
    • ママ
    • 群馬県
    • 女の子18歳、女の子16歳、女の子14歳

    毎日同じ朝が来るはずだった。仲良しのくまとことり。
    ある日突然それが途絶えた。ことりは逝ってしまった。
    くまは悲しくて悲しくてことりを箱に入れて花で飾って持ち歩く。
    その箱の中身を見た森の仲間は必ず言う。
      「つらいだろうけど、わすれなくちゃ」
    その言葉に傷つき、誰とも口をきかなくなったくま。
    ある日出会った山猫にくまは心を癒される。

    悲しみの底にいる人をなぐさめるのは難しい。
    誰も決してその人を傷つけようとは思っていないはず。
    でも言葉を間違えると心に鍵をかけてしまう。

    やまねこの発した言葉はインクの吸い取り紙のようにくまの悲しみを
    吸い取ってくれた。

    こんな風に生きたいです。ふんわりやさしい春の風。
    そんな存在になりたいです。

    MOE絵本屋さん大賞第一位であり、酒井駒子さんの絵だったので
    絶対読みたいと思っていました。

    酒井さんの絵はモノクロにもかかわらず、暖かみを感じます。
    この作品もほんの少しのピンクがくまの愛、やまねこの優しさを
    充分引き出しています。

    投稿日:2009/11/11

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    1
  • 自然に涙がこみ上げてくる

    • 蒼良さん
    • 20代
    • せんせい
    • 兵庫県

    友達に勧められて読んだ絵本です。
    「死」を扱った重い内容ですが
    とっても心温まる結末を迎え
    ステキだなぁって思いました。

    やまねこの音楽にあわせて
    くまくんが回想するシーンは
    自然に涙が出てきました。

    タンバリンについた手のあと、
    それが一体誰のものだったのか
    敢えて尋ねないくまさんの優しさに
    グっときました。

    投稿日:2009/09/21

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    1
  • ゆっくりゆっくり元気になればいい。

    • ぼのさん
    • 40代
    • ママ
    • 新潟県
    • 男の子15歳、女の子13歳、女の子8歳

    湯本香樹美さん×酒井駒子さんの、夢のコラボ☆
    昨年からずっと読みたいと思っていた1冊です。
    本屋さんや図書館でも、何度も目にしたのに、なかなか手に取る勇気がなくて・・・(汗)。
    やっと、「ええいっ!」と、借りてきました。

    想像通り、とても静かで美しい、心に沁み入る絵本でした。

    大切な人(この場合は、ことりですけど・・・。)との、突然の別れは、本当にせつないですね。
    今まで当たり前のように、そばにいた人が、突然いなくなってしまったら・・・???
    このくまのように、きっと、簡単には受け入れられないでしょう。

    森の動物たちも、本当はくまに早く元気になってもらいたかったのに、結局、くまをさらに傷つけてしまう。
    私自身、人づきあいが下手くそで、苦い経験があるので、胸がちくちくします。

    そう、ゆっくりゆっくり時間をかけて、ゆっくりゆっくり元気になればいいんだよね。
    モノクロの世界が、少しずつピンク色に変わっていくように、ゆっくりゆっくり・・・。

    やまねこの、さりげない優しさが、くまの心を動かしていく、ラストシーンが、すごく好きです。
    悲しい、暗い、辛い「死」を扱ってるのに、ぽっかり空いた大きな穴が、少しずつ、あたたかいものでうまっていく読後感。

    次女には、敢えて感想を聞かなかったけど、きっと、心に響いたと思います。
    長女や長男にも、ぜひ読んでほしい絵本です。
    (ちょうど、今週の生協のチラシに載っていたので、さっそく注文しちゃいました〜♪)

    この夏、ぜひ、「夏の庭」も読んでみたいです!

    投稿日:2009/07/08

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  • 死と向き合った先には・・・

    • Yuayaさん
    • 20代
    • ママ
    • 石川県
    • 男の子6歳、女の子3歳

    少し暗くなりますが、友人の死と向き合う事がテーマの絵本です。

    ある朝、仲良しのことりが死んでしまった・・・とショッキングな内容からお話が始まります。
    私も子供たちも「え!なんで!」と驚いてしまいました。
    まだ死というものを身近に感じた事のない子供たちだけれど、とても悲しい事なんだって事は理解しているようで、「なんで!?」と驚いたまま言葉が出なかったようです。

    なかなか友人の死を受け入れられないくまは、小さな箱に花びらを敷き詰め、それを離さず持ち歩きます。
    大切な人の死はそう簡単には受け入れられないもの。
    周りに、前に進もうと言われてもそう簡単に進めるものじゃない。
    深い悲しみに沈んだくまが、どうやって前を向けるようになるか・・・。

    くまの悲しい気持ちとことりを想う気持ちに、読んでいる自分も悲しく切なくなりました。
    大きな心の傷に、かける薬(言葉)は思い浮かばなかった・・・。

    やまねことの出会いにより、前に進んだくまの姿にジーンときました。
    思い出って不思議なものでいい事ばかり残るんですよね。
    ことりとの思い出を思い出す様子は、祖父を失った時の自分と同じでした。
    あの時は悲しくて悲しくて仕方がなかったけれど、今は「フフッあんな事あったな」って笑って思い出せる。
    今頃、くまもことりとの思い出に笑ったりしているんでしょうかね^^

    投稿日:2009/05/28

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    1
  • 死とどう向き合うのか・・・

    • 風の秋桜さん
    • 40代
    • その他の方
    • 埼玉県
    • 男の子17歳、男の子14歳

    昨年暮れに第1回MOE絵本屋さん大賞第1位を受賞した絵本とのことで、ぜひ読んでみたいと思いました
    作者は同じく死を扱った作品『夏の庭』もあります。
    仲良しだった小鳥が死んでしまってからクマはふさぎこむように、でもやまねことであって「君はさびしい思いをしているんだね」と声をかけられてから変化が現れます
    同じ思い(同苦)に立った言葉がクマの心を開いたのです
    小鳥との思い出は新しい一歩を進みだす勇気となり、やまねこと旅立つことに・・・
    酒井駒子さんのモノトーンで描かれた絵がクマの心情をゆっくりと表現しているようで読んでいるものの心をとらえます
    小学校の低学年くらいから読んでもらえたらよいと思います
    まずは大人が読んで感動してください1

    投稿日:2009/04/23

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  • 悲しみに寄り添うということ

    • はしのさん
    • 40代
    • パパ
    • 神奈川県
    • 男の子14歳、女の子12歳

    ことりが死んで泣いている、くまの姿が印象的です。表情はよくわかりませんが、確かにくまは泣いているのです。

    やまねこがくまの悲しみに寄り添ってくれたおかげで、くまはことりの死を受け入れることができたのでしょう。
    友人が悲しんでいるときに、自分は友人になんて声をかけられるか、悲しみに寄り添うことができるか、深く考えさせられました。

    くまの心が癒されていくにつれ、モノトーンの中に鮮やかなピンクの色がくわわっていきます。
    中表紙に描かれている死んだことりの姿はモノトーンですが、後半、再び描かれていることりには、ぬけた尾羽のかわりに葉っぱを結ぶために使った糸がピンクにそめられています。まるで、くまの心の中で、ことりが生き返ったかのように思えました。

    くまとやまねこが旅立っていくシーンは、希望にあふれています。モノトーンにもかかわらず、色鮮やかな世界が見えてきます。
    子どもには少し難しいかもしれませんが、子どもだからこそわかることがあるように思います。
    何回でも読みたい絵本です。

    投稿日:2009/04/06

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    1
  • 難しい題材だけど・・・

    • 多夢さん
    • 40代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 女の子8歳

    悲しいはなしの絵本を手に取る時、いつも躊躇してしまいます。
    これを、子供に読み聞かせてもいいものだろうかと・・・
    確かに、一度は読んで欲しいとは思うけれど、
    わざわざ、私から進んで読むのはな〜。

    今回、友達からせっかく借りたので読んでみました。

    くまは、自分の話を聞いてくれる人が欲しかったのですね。
    自分と一緒に悲しみを共有してくれる友達がほしかったのですね。

    くまは、やまねこが自分を受け入れてくれたとき、どんなに嬉しかったろう。

    悲しんでいる人の心に寄り添うことがどれだけ大切か。
    改めて、身にしみました。

    読み終わった後、娘の反応が気になりました。
    でも、答えは「これ(えほん)、買って。」と、言ったのです。
    娘の心に何を残すことが出来たのでしょう。
    あえて、いつものように何も聞きませんでしたが、
    また、読んであげた時に気持ちを言うかもしれない。
    あるいは、何年も立ってから、話してくれるかもしれない。

    何かを感じ取ってくれたのは事実です。

    投稿日:2009/02/18

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    1
  • 心の中が

    • ヒヨリママさん
    • 30代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 女の子4歳、男の子3歳

    くまのことりとずーっと一緒にいたい気持ち、くまの中ではきのうと何も変わらない今日があってそこにことりがいない現実。
    妹を亡くしてしまった娘には気持ちが重なる部分があったのか最初はこの本を読んで欲しくないと言って避けていました。
    しばらく時間をおいて寝る前に読んであげると「くまさんもうさみしくないね」と読み終わった後に話してくれました。私自身ホッとしました。
    「妹が死んでしまった」という事実しかない彼女。
    そんな彼女の心の中にあるかわいい妹との短い思い出をたくさん膨らませていつか、くまのように前に進んで行って欲しいなぁと思う一冊でした。

    投稿日:2008/10/22

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  • 私と母と、そして子ども達に!

    • そうなんださん
    • 30代
    • ママ
    • 徳島県
    • 女の子10歳、女の子8歳

    地元の新聞でこの絵本を知りました。あらすじを知り、是非読んでみたいと早速、本屋へ走りました。

    読んでみると・・・。買わずにはいられませんでした。
    先日、突然に父を亡くした私は、主人公のくまが自分と重なって思えたのです。今も悲しみの中にいる母とも重なりました。

    大事な人を失った悲しい現実をすぐに忘れることなど、誰にもできません。私と母も、お互いの寂しさを何度も何度も繰り返し話し合い、父とのいろんな思い出を思い出すことで少しずつ気持ちを落ち着かせることができています。
    この絵本のくまも「つらいだろうけど、はやくわすれなくちゃ」と言われ、家に閉じこもってしまいました。どんなに寂しかったことでしょう。そんなこと分かっているんです。
    しかし、時間の経過がくまの気持ちを外へ向けてくれました。そこで、やまねこに出会うのです。

    やまねこは、「ずいぶんさびしい思いをしてるんだろうね」と言ってくれました。くまの気持ちに寄り添ってくれたのです。そして、バイオリンを演奏してくれたのです。

    なめらかな音楽に合わせて、ことりとの楽しかった思い出がよみがえります。やまねこのお陰で勇気を取り戻したくまは、ことりを埋めることができたのです。

    やまねこは、くまを演奏の旅に誘います。そして、くまに古いタンバリンを差し出します。ずいぶん古いタンバリンを見て、くまは他の誰かが使っていたのだと気づきます。
    しかし、誰なのかを聞かずに演奏の旅について行くことにしたのでした。

    私も母も、このくまと同じです。たくさんの方に悲しい気持ちに寄り添ってもらい、癒しのために気持ちのこもったお菓子や花やお手紙をいただきました。母には、私からこの絵本を紹介しようと思っています。

    子ども達には、高学年の読み聞かせに読んでみたい一冊です。

    投稿日:2008/06/01

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