タイトルにドライブとありますが、それほど現代的ではない、すごく懐かしい感じのお話だという印象を受けました。りんごのパイのためのりんごを取りに車に乗って出かけたブルンミ。道中困ったことに出会う度、助けてくれる動物がいるので、ブルンミはりんごをお礼にあげていくのでした・・・
娘に読みながら、やはりブルンミは優しいねと。帰宅後アンニパンニに言われてから、りんごがないと初めて気づくブルンミ。私自身、やっぱりそうなるか、という展開でしたが、そこでブルンミが涙する絵を見てドキリとしました。失敗への自責、アンニパンニへの申し訳なさ、そのような涙なのかと思ったら。ブルンミはこれから来るお友達が何も食べられないのをかわいそうだと悲しんでいるのでした。ブルンミはとても純粋だと思います。そしてそれをガミガミ叱ったりしないアンニパンニも素敵です。なんてことないとでも言うように、空いたかごに入る猫も好きです。
優しい二人には、とても嬉しい結末も用意されていて、とてもあたたかい気持ちで絵本をとじることができます。
切り絵のように洗練されたイラストと優しい色で描かれた絵本で、何度でも眺めていたくなります。