森に市場が出来ていく様子を、五味太郎さんの可愛い絵で分かりやすく描いた絵本です。
最初は、キツネがタヌキに自分のぶどうをあげ、そのお返しにタヌキからりんごをもらいます。
始まりは「相手に喜んでもらいたい」という気持ち、布施の精神なんですね。
そこからお店を開くことを思いつき、あれよあれよという間に市場が出来上がっていくさまは、見ていて気持ちが良かったです。
人間の経済も、昔々はこんな物々交換から始まったんだということが、読み聞かせしながら息子にも分かったようでした。
欲しいものを欲しい人へ。需要と供給のバランスがいいです。
勿論、果物等はとれる季節が限られていますし、それぞれの価値も違うでしょうから、物々交換から次第にお金という便利なものが生まれたことなど、話をふくらませながら読み進めていきました。
それにしても、動物たちのお店がそれぞれの特長が活かされてていいですね!「カバのカバン」なんて完全にダジャレですが・・(笑)
市場がお休みの日には、木のお手入れやら仕入れやら、より良いお店にしようと頑張ってる姿が描かれているのもいいなと思いました。