「かってなくま」 みんなの声

佐野洋子さんの文ですが、イラストは広瀬弦さんです。
少し前に「まり」という作品を紹介しましたが、その時のイラストとは、似ても似つかない絵だったので、はじめはびっくりしました。

「かってなくま」という題名ではありますが、くまは自分のしていることに一途なだけ。
実はくまは…。
この転回が良かったですねー。
一番最後のページにもぐらが穴から顔を出すと、くまの置いていった紫色の花が「ポン」と立っていて、もぐらが凝視している。
これがなかなかジ〜ンときました。

　表紙のくまの絵、そして題名をみて、ワガママのくまさんの話かと思ったら、仲間を喜ばせる為に、何を言われても「かってだろ」と言って気をそらし、きれいな花が咲くとみんなにプレゼントする話でした。
　仲間を思いやる、やさしいくまさんのお話、息子は気に入ったようです。

くまは土を耕し種を植えます。ともだちのたぬきやうさぎ達に「なにしてるの？」ときかれても「かってだろ」と冷たく言い返すのでみんなはおこってしまいました。ある朝くまは種の植えたところに行くと野原一面きれいな花でいっぱいでした。そう、くまはお花を育てていたんですね。くまはそのお花を摘んでもぐらの穴の上に花を刺し、まだ寝ているたぬきをおこして「ドサッ」と花を渡しそしてうさぎにも・・・。くまは「みんなよろこんだな」と思うのでした。これは、くまがみんなにお花をかってにわたし「みんなよろこんだな」とかってに思ってると解釈していいのかな？ちょっと理解しずらい内容でした。