2005年の干支、「とり」にちなんだ本を探していて出会いました。
この本に出会ってよかった。
岩だらけで孤独な山が、ことりのジョイに出会い
かたくなな心は少しずつとけていきます。
やがて、ジョイのくる春を待ちこがれるように。
「ここにいておくれ」「来年もきっとまた立ち寄ります」
岩だらけの山はジョイを求めるあまり、心が張り裂けてしまいます。
しかし、何代目かのジョイが運んできた一粒の種が、岩山を緑の山へ導いていきました。
長い長い時の果てに、巣をつくるため、今は豊かな山になった彼のもとへジョイが訪れます。
オーケストラが奏でる壮大なシンフォニーを聴いているかのように、私の心は悠久の時の流れを漂いました。最後のページ、大樹の上で卵を抱くジョイの姿に、ふるえました。
エリック・カール氏のコラージュが一番映える作品じゃないかな。