節分も近いので鬼のお話をと思い借りてきました。
「鬼がら」という意味が最初よくわからなかったのですが、鬼の抜け殻、つまり鬼の脱皮を見てしまった与助のお話です。
与助は怠け者で、青鬼が赤鬼へと脱皮するところを見てしまいます。その青鬼の殻を与助は着てしまいます。最初は、村人を驚かせようというぐらいの気持ちでした。驚かせるだけでなく欲しい物が働かずとも手に入るようになりました。
最初のうちはいたずら心からそこから抜け出せなくなるというのは現実にもありそうなことです。
でも、与助が殻を脱ごうとすると脱げなくなっていたのでした。さて、ここからの展開は?
絵本にしては長いお話です。それだけに読み応えがあり、読み終わってから息子と、「鬼のままだったらいやだね」と話をしました。
1975年初版でその後何刷か再版されているようですが、あまり読まれていないようです。
日の目を見ない本というのを応援したくなる私ですので、この感想を読まれて興味を持たれた方は、どうぞお読みください。