原作は、ロシアのニコライ・スラトコフのセキレイの手紙。
その舞台を日本に置き換えたのが、この作品です。
物語は、ぼくの家の郵便受に、セキレイが巣を作ったというもの。
郵便屋さんが手紙を入れようとすると、セキレイが鳴いて大騒ぎするようになったので、おかあさんが直接郵便を受け取るようになりました。
また、巣に雛が孵ったら、ぼくが見にいこうとするのを、おかあさんが制止しました。
家族の一員になったようなセキレイ一家でしたが、ある日、引っ越してしまうのです。
そんなさり気無い出来事を描いたものですが、生き物に関心を持ち始めた頃、読み聞かせるには、うってつけの絵本だと思います。
はた こうしろうさんの絵が、実に鮮やかな彩色なので、魅了されることでしょう。
ただ、きつつきが飛んできて、郵便受に穴を開けて、セキレイが巣を作ることが、こんな人里であるのか?一寸疑問です。
ロシアでは、もっと人里離れたシチュエーションではなかったのかと思いました。