奥付に記載のある、この絵本に登場した植物がどれかと、照らし合わせながら、読み返してみた。緑のトンネル。樹齢250年のプラタナス樹齢400年のアカシア。エンジュの大木。ネムノキ・・・68種類!
老いた切り株から、ひこばえという、新しい命が生まれることも知った。
植物学者と少女さえらとの出会い。舞台は、パリの国立自然史博物館の植物園がモデル。日本に帰国することになった、さえら。上手にひまわりを育てた、さえらに植物学者は言う。ひまわりは君の心の中にしっかりと根をおろした。春夏秋冬、プラタナスの根は、250年、木を支えてきた。
さえらが去ったあと、冬の植物園で、さえらの春や夏の絵が、輝いている。そして、来年の夏には、さえらのひまわりの種を子どもたちに分け、夏の街のあちこちに笑顔が咲く。
今年の夏も終わり、季節は移ろいで行く。この絵本が私の心の中にしっかりと根をおろした。