くまが怪我をしているのを見つけたオオカミ。
助けてあげたいのだけれど、オオカミは乱暴ものという
イメージを壊したくないオオカミはキツネと遊ぶ時間を
すり減らして隠れて看病をしますが…。
回を追うごとに二人の仲が深まっているなあ、と感じるこのシリーズ。
今回はキツネの揺れるせつない気持ちが何ともいじらしい。
「ぼくのほかにもいいともだちができたの?」と
しっぽを膨らませてオオカミに詰め寄るキツネ、
それに対して毛も尻尾も逆立ってしまっているオオカミ。
息子も大好きなシーンです。
全身で表わされている二人の表情も豊かで、
ページをめくるたびに笑ってしまいました。
一番仲良しの友達、自分と遊んでいる時は気にならないのに、
突然離れてしまうと急に不安になったり、「どうしたの?」と
寂しくなる気持ち、きつねのように感じたことがあります。
そんな子どもの頃のせつない気持ちを思い出して、
思わず私はきつねに感情移入。
ラストの、晴れ晴れとしたキツネの顔に安心しました。