「岩波の子どもの本 おつきさん どうしたの」 みんなの声

お月さまにありがちな内容なのですが、
それだけでなく、
がちょうの子がお百姓さんを困らせる場面には笑わされ、
キツネにつかまってしまう場面には
ハラハラドキドキさせられました。

ちょっとした教訓めいた感じですが、
子供の命を守るには
言葉での注意よりも
こういう物語から感じさせるほうが
いいような気がします。

前半、がちょうのちびちゃんの可愛らしい勘違いによりお百姓さんを困らせるシーンは微笑ましく読んでいました。が、中盤で、ハラハラドキドキの展開が！狐につかまったちびちゃん。一体どうやってピンチを切り抜けるのか！
最後までとても楽しかったです。

お母さんの言いつけを守らずによるに家を抜け出したガチョウのおちびさん。月がキツネの形の雲に隠れると「きつねがおつきさん飲んじゃった！」、池にうつった月を見て「おつきさんがいけにおっこちた！」となんでも大騒ぎするので、キツネに捕まったときに誰にも相手にされません。
おちびさん、どうなっちゃうの？とハラハラさせられましたが、とっさに機転をきかせてなんとか逃げ切りました。ほっ。
繰り返される「いいこはいいこ。わるいこはわるいこ」というフレーズがなんだか耳に残ります。バーバラクーニーの絵も素敵でした。

お母さんの言い付けを守らないで、夜の池に散歩に出かけたアヒル君。
月が雲に隠れても、月が水面に映っても、大慌てでお百姓さんに伝えます。
言い付けを守らないことで、大変なめにあいましたが、とっさの判断でどうにか助かりました。
ハラハラドキドキが読み聞かせ向きだと思いました。

ドキドキワクワクするのだけど、全体的に静けさをたっぷり感じられる絵本。

本当は寝ていなくちゃいけないのに家を抜け出したあひるが冒険していくお話で、まるでオオカミ少年のような要素もあって親も子も楽しめます。

家に帰っておかあさんアヒルにたっぷり怒られる場面は、無事でよかったとほっとします。

寝る前にお布団の中で冒険をしたような気持ちになれます。

　満月がきれいな夜は、だれだって冒険にでかけたくなります。
　好奇心がいっぱいで、ちょっとはめをはずしてしまう、がちょうのちびちゃんは、ピーターラビットのようだなと思いました。

　子守唄の「いいこはいいこ、わるいこはわるいこ」。知恵のあるちびちゃんは、いいこですよ、とほめてあげたいです。
　バーバラクーニーのおだやかな絵が、すてきです

月の絵本セレクションをしているので、読んでみました。

訳文もリズムがあり読みやすかったです。

絵もクーニーで静かな中にも雰囲気がありました。

オチもおもしろかったです。

岩波子どもの本は比較的長いお話が多いですが、このお話は年長さんぐらいならいけそうです。