すごく甘い柿の木を持っているのに、ひとりじめして、誰にも分けてあげないざぼんじいさん。そんなおじいさんのお隣に、まあばあさんが引っ越してきます。ご挨拶に来たまあばあさんに、じいさんがあげたのは自分が食べた後の「かきのへた」!でも、まあばあさんは「まあ、立派なへた」と喜んでそれを持ち帰るのです。そしてまあばあさんは本来は捨てられる「へた」を使って、素敵なものを作り出します。
落ちた葉っぱも、折れた枝も、見事に変身させるまあばあさん。とても生きる力に溢れた、毎日を楽しく過ごす天才です。それにひきかえ、ざぼんじいさんは、葉っぱや折れた枝すらあげたくないと、とうとう大事な柿の木を切り倒してしまいます。
最後はじいさんが隠していた柿の実をみんなで食べて、その種を植えて、めでたし、めでたし。でも、無事に柿の木が育っても、このおじいさん、同じことを繰り返すんだろうな、と読んでいて思いました。(そこが面白いとこなんですけどね)
ちょっとは学習してね、ざぼんじいさん。
読むとパワーがもらえる、楽しい絵本でした☆