評価が割れる本だと思います。そして、作者はその評価を読者にゆだねているのだと感じました。そうでなければ、この木があまりにも哀れに思えて仕方ありません。
少年の成長とともに1本の木との関係は変化してく。少年の遊び相手だった1本の木は、やがて思春期を経て大人になった少年に自分の身を捧げて対価を与える。少年の欲望は、どんどんふくらんでいくばかりだった。
私は、こうして自然破壊が繰り返されてきたように思えてならなかった。人間のエゴで、いかようにも自然を利用して、取れるものはなんでも取ってしまう欲深さを、この本は表現しているように感じました。
良い本なのか、そうでないのか、私には判断が出来ませんでした。