二人目の子どもがお腹にいる頃、もうすぐお姉ちゃんになる娘に、子守唄代わりに読んで聞かせました。入院中、実家に預けても心穏やかに眠れるきっかけになれば、と思い、毎日読み聞かせるうち、本を見なくても読めるぐらい、覚えてしまいました。その後、二人目の子どもが生まれた後も、この習慣は何年も続きました。
さすがに忙しくなり、そんな余裕もなくなってしまった最近ですが、今もたまに寝る前に「おおきなみどりの、する?」と聞くと、しっかりと覚えていて、喜んでくれます。親子で数年前にタイムスリップできる、思い出深い本です。
「おおきなみどりのおへや」の中には、その日、と一緒に時を過ごした、たくさんのものがあって、そのひとつひとつに「おやすみ」を言って眠りにつく、という簡単なお話ですが、ともすれば、物の数だけがどんどん増えてしまう子育て期の生活の中で、本当に必要で、大切なものだけを身の回りに置くという、丁寧な暮らし方を子どもにも伝えたいと、思わせてくれます。