北風が冷たい季節になりました。
この季節になると思い出すのがこのおはなしです。
娘がとかげ好きというのもあるのでしょうが、
私の大好きな絵本です。
ちょろりんは寒がり屋のとかげのこ。
母さんに頼まれた手紙を出しに郵便局へ行く途中で、
暖かそうにふくらんだ春の原っぱ色をしたセーターをみつけます。
もうすぐ冬がやってくる季節。
ちょろりんは、そのセーターがとても欲しくてたまらなくなりました。
でも、母さんには「セーターなんかいりません。」と言われ、
自分のこづかいも足りません。
そこで、ちょろりんはじいちゃんの仕事を手伝うことに。
欲しいものを買うために、一生懸命がんばるちょろりんの姿は、
とても素敵です。
自分で小遣いを貯めて、ほしいものを買う・・・
昔はそれがあたりまえだった気がします。
ランプづくりの仕事は、やわらかいコスモスの花びらでランプのほこりを拭い、
おじいちゃんが小鳥の羽毛ですべすべに磨きこむという素敵なもの。
でも、けっこう大変だったみたい。
寒くても眠くても、頑張ったちょろりん。
ようやくセーターが手にいれることができると思ったら・・・
思いがけない展開がありましたが、
お店のびきびきおばさんの優しさがとても素敵でした。
きっと、苦労して手に入れたものは、いつまでも大切に使うことでしょう。
じいちゃんやびきびきおばさんの優しさに感謝しつつ・・・
心あたたまる素敵なおはなしです。
11月は勤労感謝の日もあります。
今の時期にぴったりなおはなしだと思い、
年中クラスの読み聞かせに使いました。
ちょっと長いおはなしですが、最後まで静かに聞いてくれて、
とても嬉しかったです。