リトアニア民話です。
とっても楽しいお話でした。
小さな悪魔がまずしいきこりと力を合わせて、強欲な地主と対決するお話で、知恵比べのところがポイントなのだと思います。
でも、一番印象深かったのは、物語の発端で、きこりからパンのかけらを掠め取ってきた小さな悪魔に対して、大きな悪魔たちがかんかんに怒って、諌めるところです。
普通悪魔なら、悪いこと萬引き受け所という感じなのに、悪魔には悪魔の掟があるのね。そして、その道に背くのは、悪魔の名に傷がつくという誇りがあるのね。
この一本芯の通った悪魔の姿は、他の物語では決して見られないものなので、新鮮でした。
でも、こんなに正義感が強いのに、どうして悪魔だったのでしょう。“妖精”にしても良かったのに。
そこがまた面白いんですけれどね。