これからマフラーも活躍する季節。
評価の高いこの作品を見つけ読みました。
とむくんはおとうさんのマフラーがお気に入りのよう。
『へ〜、おとうさんが好きなんだ〜』と、読み進めていったら、こういうことだったのかと、この展開に戸惑いました。
マフラーは、とむくんに勇気と元気を与えてくれるまさしく魔法のマフラーだったんですね。
そして、おとうさんそのものだったんだと、思いました。
おかあさんを支える姿や、ベンチの上の子猫のために『お月さんあかるくなあれ』の言葉にも、とむくんが心優しく成長しているのがかいま見えます。
ひと冬を越え、マフラーがなくても過ごせる季節、春の到来は、とむくんの精神的自立の証だったのでしょうか。
読後、子どものたくましさ、どんな状況でも生き抜いていくこころのしなやかさに感動しました。