花作りおとこが毎日売れ残りの花を、「おとひめさまのところへ」と川に流していたら、おとひめさまからお礼が届きました。
それがはなたれこぞうさま。
おとひめさまの姿のイメージからは想像もつかない小僧です。
小僧が鼻をかむたびにおとこは裕福になっていくのですが、設定が少し窮屈です。
はなたれこぞうと財はどう見ても関連して考えられない。
男は裕福にはなりましたが、こぞうが汚いままでいることが耐えられない。
こぞうさまもそれなりに容姿を変えていければ良かったのですが、男にそのような気持ちはなかったのですね。
自分の受けた恩をないがしろにすると、もとの黙阿弥になるというお話通りの展開でした。
子どもたちに説教的な思いを持つには少し足りない絵本かと思います。