長女が好きな、ふりやかよこさんの絵で選んだ絵本です。
ちょっと変わった題名だな、と思うでしょうが、副題に「登校拒否を考える絵本1」とあります。
4年生になるはるちゃんが、ポツリとつぶやきます。
「あー、早くおばあさんになりたいなァ」
びっくりしたお母さんが聞き返すと、「だって、おばあさんになれば、もう何もしなくていいでしょ。いつもひなたぼっこしてられるし」
作者が次女の登校拒否の実体験をもとに書いたというだけあって、すごくリアルです。少女の心の葛藤がせつないほどよく伝わってきます。
いじめられたとか、先生と合わないとか・・・よく考えられる理由が見あたらなくても、誰でもなる可能性があるんですね。
みんなと波長がちがうと感じ、無理に合わせようとがんばれば、心と体がバラバラになって、自分がなくなるような気がする・・・とてもよくわかります。(実は私も社会に出てから経験しました。)
はるちゃんは、自分と波長の合った友達に会い、その子と遊びたいために、自転車に乗れるようになり・・・次第に新しい1歩を踏み出して行きます。
そう、学校だけがすべてじゃない!(わかっていても、親なら誰でもとまどうけれど・・・)
ひとつ残念なのは、フリースクールに行ってみようかな、という所で終わってるのですが、長男に「フリースクールって何?」と聞かれて、うまく答えられなかったことです。巻末やらあとがきに親向けの解説がついていればいいのにな、と思いました。