まわりから弱虫と思われていた男の子ラチが、小さな赤いライオンと出会って「勇気」をもらい、精神的に強く成長するお話。ライオンに助けられながら、ひとつひとつ今まで困難と思われていたことを克服していく姿に元気付けられます。まず最初に体操をするところがほほえましい。確かに健全な体に健全な精神が宿りますものね。最後、ポケットの中にいつもいるはずのライオンがいなかったことがわかり、涙するラチ。でも、成長ってこういうことなのでしょう。娘は泣いているラチをずいぶん気にしていました。
実は、読み進めながら自分自身も精神的に強くなりたいと実感した作品でした。それとこれは原作がハンガリー。子どもたちの洋服やまわりの様子から、なんとなく東欧の一国が見えた気がしました。