一言で言うと、面白いです。
古い家だけど、この家が大好きだというハナさんが主人公。
一緒に住んでいる猫とにわとりのネーミングに、まず笑えます。
昔ながらののどかな雰囲気が漂うハナさんちですが、
周りの環境がどんどん変わってしまい、住みにくくなったようです。
それもそのはず、ビルやマンションが立ち並ぶ、車の通りの激しい
道路脇に家があるではありませんか。
そりゃあ、住みにくいはずです(笑)
しかも、家に足が生えて勝手に引っ越してしまうという発想。
夜になっても歩きつづける家。家の行き先も知らないのに、
おまかせして寝てしまうハナさんにも笑ってしまいます。
そして、田中さん家が立ち止まったところには、新しい出会いが!?
引越しが楽チン!なこの絵本、最後まで常識を超越した、
大人が見ても「なんだこれ?」の面白い1冊でした。
息子も、「おうちに足が生えた!」「こんなところを歩いてるよ!」と
楽しそうに最後まで聞き入ってくれました。
絵の細かいところを見れば、ストーブなどが見当たらないのに
煙突があったり(しかも、移動中もずっと煙が出てる!)、
移動中の水道光熱費はどうなってるのとか(もしかして自家発電?)、
寝る時に雨戸は閉めないの?とか、いつの間に洗濯物を取込んだの?とか、
突込みどころ満載で、しかも細かいところもしっかり楽しめるように
描かれていて、絵だけでも十分楽しめました。
ひとつ気になったのが、図書館で借りたこの絵本のカバーのイラストが
いろんなところでこの絵本を紹介しているイラストと違っていたこと。
調べてみたら、2003年9月より、カバーのイラストが変更していたようです。
「たなかさんちのだいぼうけん」という次回作も出版されているようです。
是非、読んでみたいと思います。