一目見て私が気に入りました。どこを走ってんねん! と、思わずハリセン持って 突っ込みたくなる愉快さ。
列車をたくさんのお客が乗り降りしますが、その大衆の絵がこれまたユーモラスで、長い時間じぃっと見入ってしまいます。手塚治虫のマンガで、大衆の中に必ずいた作者を捜すような、そんなおもしろさがあります。
仕掛けを解き明かしたくて、つい乗車中のページと降車中のページを比べて誰がどうなったか調べてみたくなります。乗るときは人間だった人が、みんな動物や妖怪になって降りていくのです。
電車の好きな子供さんにはウケがいいかもしれませんね。うちのは妖怪のページを不思議そうに眺めていました。
感性は無限、決められた箱の中では計れませんね。大人も子供も。すごくおもしろかった。