歴史などで知っていたつもりの鳥獣戯画。
絵本の読み語りをするようになってからは、何となく作品を見る視点が違ってきたようで、
じっくりと見てみたい、とセレクト。
いわゆる名画解説のシリーズですが、堅苦しくなく、
それでいてその魅力がたっぷり伝わってきました。
鳥獣戯画は絵巻ですが、文章は無く、あくまで絵だけで、
擬人化された鳥獣の様子が活写されています。
それに、解説を兼ねて、活動弁士のような語りを添えてあります。
有名な、兎と蛙の相撲。
兎が投げられた瞬間が見事に描かれます。
観客の歓声や喜ぶ姿など、実に生き生きとしています。
サスペンス仕立ての場面もあり、臨場感が伝わってきます。
お葬式も、見所いっぱいです。
まさしく、絵が語る「絵本」だと思います。
鳥獣戯画、奥が深いです。