この絵本は、下の子が生まれて間もないお子さんに、ぜひ読んであげて欲しい1冊です。
更に、下の子が生まれたばかりで、お世話に大変なお母さんにも読んでもらいたいです。「赤ちゃん」が生まれてきたために、上の子がどれくらい淋しい思いをしているか、この絵本を読むとイヤという程、感じることができます。
主人公のなっちゃんは、お母さんが赤ちゃんにかかりっきりなのに、決して卑屈にはならずに、小さい自分でもできることをして、お母さんに迷惑をかけないようにしようとするけなげな子どもです。
「いつも」はお母さんにお願いしていることを、小さいなっちゃんが一生懸命こなしているところは、どの場面でも涙を誘われました。
題名の「ちょっとだけ」が、最後に「ちょっとだけ」でなくなるところが、とてもホッとしました。
私は、自分の記憶の中で、子どもの頃、下の子にばかりかまかけている「母」に対して、とても卑屈な態度に出ていた記憶があるので、「なっちゃん」のお母さんを想う優しさに、とても感動しました。