絵本は、ストーリーがあり、1冊で完成されているものだと思っています。しかし、この「幸せの絵本」には、各絵本の「いちばん幸せなシーン」がカラーで大きく載っており、絵画として一つの作品のように感じます。子供も小さく、なかなか行けないですが、大好きな原画展に行った気分になります。
その日、その時によって、我が家の子供たちが見たい「幸せなシーン」は違い、この本の取り合いをしています。また、持っている絵本があると、引っ張り出してきて、娘は「ここのページが一番いい」と言い、2歳の息子は「これ、これ」と言い、それぞれ選ぶ幸せなシーンも違い、個性を感じさせてくれます。幸せなシーンは、読み手により違うのでしょう。ここに紹介されているまだ手にとってない絵本は、どんなページなのかな、と想像と楽しみを与えてくれます。
個性に違いのある子供たちが、同じものを読むというのは、家族が一緒に過ごし、楽しくて幸せな時間を共有しています。私は、幸せな時間とは、心の豊かさをもたらすものだと思っています。 100冊というたくさんの絵本を紹介しており、もっともっとそんな時間が増えるようにしてくれる一冊です。