個性は誰しもが必ず持っているものですが、
密やかなものもあれば、目立つものもあります。
時に長所になったり、時にコンプレックスになったり、
自分の受け止め方や周りの人の関わり方によって、
如何様にも変わるものと言えるのではないでしょうか。
主人公のアメリアは、とても大きいうさぎ。
学校に行くと、何をしても何だか皆の邪魔になってしまうので、
昼休みは一人で過ごしています。
「その方が気が楽」と思っていますが、果たして本心は・・・?
そんなアメリアのクラスに、スザンナという転校生が来ます。
スザンナは、とても小さなうさぎ。
アメリアと同じように、体の大きさのせいで皆とうまく遊べません。
でも、スザンナは一人で過ごそうとせず、
孤立しているアメリアに、どんどん働きかけます。
最初のうちは仕方なく相手をしていたアメリアですが、
ずる休みしたいほど嫌な“集合写真撮影”を、
スザンナが素敵なアイディアで楽しいイベントに変えてくれ、
2人は一気にとっても仲良しになります。
一人は確かに気楽。一人の時間を持つことも大切ですが、
止むを得ず一人・・・という状況は意地を張ってもやはり淋しいもの。
友達ってやっぱり素敵だな、と感じる絵本でした。